沖縄の長男が心得るべき5つのこと

昨日、「沖縄の長男嫁が心得るべき3つのこと」という記事を書きました。
長男嫁さんからそうだ〜!という声を多くいただきましたので、引き続き、「沖縄の長男が心得るべき5つのこと」をご紹介します。

沖縄の「長男」は両親に大切にされすぎて、何も出来ない人が多い、なぁんてことも耳に入ってきます。

今日は

沖縄の長男が心得るべき5つのこと

を解説していきます。

その1 沖縄に生まれたからといって仏壇のある「場所」に縛られる必要はない
これ、勘違いしている人も多いのですが
「沖縄の長男に生まれたから沖縄にいなければいけない」
と思う方も多く
「そのせいで好きな仕事に就けなかった」「そのせいで沖縄から出られなかった」
とも聞きます。
これ、全部間違いです。
今の仕事を選んだのはあなたです。沖縄から出なかったのもあなたです。
仏壇を持つ「場所」に縛られなくていいというのは、仏壇を持たなくていいこととは違います。
県外でも海外でもその意味を知っている方はしっかり仏壇を守っています。
たしかに県外や海外にいると行事ごとなどはちょっと大変ですが、出来なくはないのが現代です。

その2 大きな仏壇があるから女性が寄ってこなくて結婚できない
○○家の本家で、家柄が大き過ぎるので、なかなか女性がよってこなくて結婚できないのは家柄のせいだ、という声、相談もよく聞きます。
いえいえ。それはあなたに問題があります。
女性はあなたの環境を冷静に見て、判断しているのです。
仏壇があるから、本家だからあなたとお付き合いしないのではなく、それ以上に「一緒にいたい」と思わせる魅力がないからです。
仏壇や家柄のせいにして、あなたがその事に関与してこなくて、結婚したあと、嫁は苦労するのでは、と女性は感づいています。
「あなたが守りたいものは、私も一緒に頑張るから。」
といってくれる女性を見つけるためには、あなた自身が仏壇のこと、家族のこと、親戚のことを把握して、できるようになれば「一緒に」頑張ることができると思います。
家柄を守るのは女性の仕事ではありません。男性の仕事でもありません。
2人で一緒にやることです。

その3 ヒヌカンは女性のものだから自分はやらないでいいのでは
よく、「ヒヌカンは女性が拝むところだから男性の私は何もしないんだ。」という方がいますが、これは間違いです。
そのヒヌカンは男性側の実家から継いだものです。
あなたと奥さんが離婚したら、あなたがすべてやらなければいけないものなので女性のものではありません。
あなたの一家の守神です。
それをしっかり認識して、あなたもヒヌカンにしっかり手を合わせましょう。

その4 今は令和の時代。仕事も忙しいから行事のたびに集まっていられない
年間の行事の中でも大きなものは旧盆やシーミー、ウマチーくらい。
今の時代、あなたが仕事をして、しっかり家庭を守れるのはあなたの両親、そしてその両親がいたから。
奥さんがあなたをしっかり支えてくれるのは、奥さんの両親がいたから。
奥さんが「出来ない妻だ」というのであれば、あなたの育て方が悪いから。
令和の時代だからこそ、先人が大切にしてきたことを大切にすることで、今のような豊かな時代ができていることを忘れないでほしい。

その5 妻の一番の味方であれ
沖縄の仏壇事やヒヌカン事をしていると、法事やお祝い、その他行事のときに周囲の親戚や知人友人がいろいろなことを言ってきます。
「こうじゃない」「間違っている」「何もわかっていない」
などなどマイナスな言葉から
「よくやってる」「いつもありがとう」
というプラスな言葉もたくさん言われます。
その中で、夫であるあなたが、しっかり奥さんを守り、労い、感謝の言葉を伝えると、奥さんは「大変だ」と言いながらもきっと心を込めてあなたのご先祖様のことをやってくれるでしょう。
もちろんそこにはあなたの「心」がこもっていることが前提です。
「言葉にするのは恥ずかしい、そんな柄じゃない」という方もいらっしゃるかと思います。
妻は所詮他人です。言葉にしても100%は伝わらないのに言葉にしなければ伝わるはずがない。
あなたのつまらない言い訳ではなく、あなたが恥ずかしながらも、努力して伝えたその言葉の一番の理解者はきっとあなたが選んだ、素敵な女性である奥さんです。

これを見ていただければわかるのですが、「やり方がわからない」ことが問題ではなく「心のあり方」を変えることで、ほとんどの問題は解決できます。

世の中には
・今時、仏壇を長男が持つなんて古臭い
・二男三男、長女でも持ちたい人が持てばいい
・めんどくさいからすべて永代供養で
・少子化の時代、長男がいない家もある
など、いろいろなご意見があるのはもちろんです。
そういう声はマスメディアにも取り上げられやすいですし、よく耳にも入ってきます。

一方で、昔からのやり方を現代の様々なことと融合させて、うまく行事をこなしている方もいらっしゃいます。
それは1人1人の価値観なので、そこを変えようとは思いませんが、もし「やりたい」または「やらなきゃいけないはずな」と思っているのに「知らなくてできない」という状況が少しでもなくなるように、情報を発信していきたいと思います。

ちなみに。
「長男の嫁は苦労するから二男三男に嫁に行くのよ」
と教えている親御さんがいらっしゃいます。
仏壇事を知っている私からすると、長男より、二男三男のほうが大きな仏壇を持つことも多いのでそこはしっかり知っていたほうがいいのでは、と思っています。

おすすめの記事