毎月旧暦1日・15日の火の神(ヒヌカン)への拝み
旧暦1日のヒヌカン

火の神(ヒヌカン・ひぬかん)へは、毎月1日、15日に手をあわせなさい、と言われますが、具体的にどうやったらいいのか?がわからないという方の相談を多くうけます。

やり方がわかっても、その「意味・道理」がわからないと、理解して心をこめてすすめることが難しいですよね。
そこで、旧暦1日・15日の火の神(ヒヌカン)への拝みの方法をご紹介します。
上の写真は旧暦1日の火の神(ヒヌカン)です。

香炉を中心にして、左側にチャーギ、お水、右側に塩、生米、お酒です。
手前にはうぶくが3つ、白紙(シルカビ)の上に置かれています。

チャーギ・・・火の神(ヒヌカン)だけではなく、仏壇へもよいとされる植物。毎月1日・15日には入っている水とともに替えるのが好ましい。根が出てきたから長く使える、という声をよく聞きますが、毎回取り替えるのが基本なので、根が出てくるまでそのままというのはあまり好ましくありません。
火の神(ヒヌカン)には「花」は飾ってはいけません。ヒヌカンに花を飾ると一家の主に「花」がつく・・つまり浮気すると言われています。

水・・・その日の朝一番のお水です。水を出しっ放しにして、水が入っている器を洗います。それから水を止めずに水をいれます。私はその後、布巾などで器の周囲を拭いて水滴をとっています。

塩・・・三つ指(親指、人差し指、中指)で塩をつまみ、1つの山をつくります。それを3度繰り返して、3つの山をつくります。

お酒・・・泡盛を注ぎます。火の神と仏壇専用の泡盛にして、飲むもの、料理用とはわけるのが基本です。

生米・・・生のお米を3回つまんでお皿にのせます。使ったお米は、次回のうぶくに使う以外で食べてください。

うぶく・・・炊きたてのご飯から一番最初にとりわけます。私は1つの器につき、3度でこの形をつくります。昔からの言い伝えで、ご飯をとんがってもりつけると男の子ができる、まるっこくもりつけると女の子ができる、と言われています。
下には白紙(シルカビ)を敷きます。白紙(シルカビ)は終わったら燃えるごみとして処分します。
★シルカビの作り方については、動画で説明してあります。真っ白い習字紙を使います。

1日は白いご飯のうぶく(上写真)、15日は赤いご飯のうぶく(下写真)です。
ご飯の色が違う理由としては、1日はヒヌカンの神様の1人が、大元の神様にご報告に旅立つ日、15日はヒヌカンにその神様が帰ってくる日なので、お見送りする日は白いうぶく、お迎えする日は喜びを表すため、赤いうぶく、となります。

次は線香の立て方です。
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線香は12本+3本の15本を3セット使います。
上記の写真で12本+3本の15本です。
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このように重ねて、3本が一番手前にくるようにして一緒に立てます。

一番最初の写真のように、奥のほうから1セットずつかみて、立てていきます。

ここで、火ぬ神(ヒヌカン)にグイスをとなえます。
・自宅の住所
・旧暦と新暦
・家の主の父の名前、干支、母の名前、干支
・家の主の続柄(長男など)、名前、干支
・妻の父の名前、干支、母の名前、干支
・妻の続柄(長女など)、名前、干支
(子供がいる場合)
・父の名前、干支、母の名前、干支
・子の続柄(長女、次女など)、名前、干支
(複数いる場合は上記を繰り返す)
・健康であることの感謝、願いごとへの報告など
・今後の健康祈願や願いごとなど
・御礼

その後、仏壇へも報告をします。
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仏壇へのうぶくは2つです。
お茶やお水、お酒、チャーギなどを新しくしたら、そこでも線香を立てます。
私の場合は12本+3本の15本ですが、子供達は3本のみです。
一般的には3本でもいいと言われていますが、私たちは15本にしています。
そこでも、グイスをとなえます。
・自宅の住所
・旧暦と新暦
・自分の父の名前、干支、母の名前、干支
・自分の続柄(長女など)、名前、干支
・健康であることの感謝、願いごとへの報告など
・今後の健康祈願や願いごとなど
・御礼

毎月やるのは大変なこともありますが、やり終えると気持ちがすっきりします。
もしも、その当日できないときは翌日でも翌々日でもいいので、わびを入れて行うことがよいとされています。

わびの入れ方の例)本来2月1日は一昨日、新暦3月2日でしたが、忙しくて落ち着いてできなかったので申し訳ありません。今日、旧暦2月3日、新暦3月4日に拝みをさせていただきます。

また、お供えしたうぶくは、おいしく頂くのが基本です。
火の神は女性しか拝まないよ、というのですが、台所にあるという場所から、そういう言い伝えがあると言われていますが、家の主でも、子供達でも、そこに関係がある人は手をあわせてもいいというのが私たちの考え方です。

【追記】わかりづらい部分などがあればコメント欄でご質問いただければ、加筆、修正、返信させていただきます

2020.04.02に動画をアップしました!こちらだとわかりやすいかも。

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コメント一覧
    • 嶺井綾子 より:

      一日・十五日にお供えした、水・塩・お酒はそのままにしておくのか?下げるのか?教えてください。宜しくお願い致します。

      • 沖縄-仏壇事ドットコム より:

        コメントありがとうございます。
        1日15日にお供えした水や塩、お酒はそのままにしておきます。
        つまり、常に水や塩、お酒はお供えされたままになります。
        私の場合はお水は毎日かえていますがお酒は少なくなったら足しています。
        塩とお米は基本的に1日と15日にしかかえていません。

        • 嶺井綾子 より:

          ありがとうございます。
          お酒は継ぎ足した方がいいのですね。

          • 沖縄-仏壇事ドットコム より:

            お酒は継ぎ足しで問題ないと思いますので私はそうしています。
            少なくなってカラカラになってしまっているのをよくみるのでそれはちょっと切ないですね・・・。

  1. 相談です、嫁ぎ先に~昔から、の仏壇がーあり、息子も~嫁さんを、貰いましたがー火の神様に、報告がー必要有りますか、実は~二人の付き合いがー浅い中、今で言う、できちゃった結婚で~息子も~30才になりますがー夫婦喧嘩がー絶えません!
    火の神様に~報告がー必要ですか!

    • 管理者 より:

      稻副さん>はじめまして。返信が遅くなり申し訳ありません。
      ヒヌカンにはご子息が結婚したこと、子供ができたことなど、節目節目の報告は必要です。
      また、夫婦喧嘩が絶えないということですので、ヒヌカンから和合をとってもらうことをお願いすると同時に、シジただしが必要かもしれません。
      シジただしとは、先祖(息子さんからしたらお父さん、おじいちゃん、ひぃおじいちゃんなどの男性の直系)の仏壇を辿っていくことですが、現在はそれはすでにやられているでしょうか?
      細かい状況がわからないのですが、やはりヒヌカンへの報告とお願いは必要だと思います。

  2. […] 今日は旧暦12月1日ですね。 朝一番でご飯を炊いて、うぶくをお供えしました。 詳しい方法は毎月旧暦1日・15日の火の神(ヒヌカン)への拝みを参考にしてくださいね。 […]

  3. 國仲徳代 より:

    こんにちは、教えて下さい
    私の家の火の神様の位置は、コンロの後ろ側ではなく、北方向で香炉は南向きに設置あります。以前は、コンロの後ろ側(南方向で香炉は北向き)にありました。方向が良くないという事で替えました。
    また、線香の数を17本立てています。3本を5組と2本を1組です。以前は15本(6本2組と3本1組)。私の線香の数は17本と言われましたので17本にしました。
    1日・15日は欠かさずやっています。この線香の立て方でいいのでしょうか。17本の線香の組み合わせはあっていますか。
    どうぞ教えて下さい。

    • 管理者 より:

      こんばんは。コメントありがとうございます。
      ヒヌカンの香炉の位置や選考17本をたてて、と言われたのはユタさんにでしょうか?
      おそらくその方が見えた、感じたことに関してそうおっしゃっていると思うので、その方に17本ウコーの意味を聞いたほうが確実だと思います。
      私たちも17本ウコーを使うことはありますが、解き御願のときがほとんどです。
      ほとんどのユタさんも17本ウコーは解き御願で使うと思うのですが、もし國仲さんが気になっているのであれば、通常のヒヌカンのウコーの数に変更するのもいいかもしれませんね。
      少しでも参考になれば。

      • 國仲徳代 より:

        ありがとうございます、気になりましたので15本にしました。以前から気になりまた、ユタさんはとてもいい方で、なんとも聞きにくく。また、場所に関しての方角等はあっていますか。台所のコンロの後ろ側ではないのですが、以前は後ろ側にあったのですが、方角が悪いらしく。場所等は大丈夫でしょうか

        • 管理者 より:

          いい方ならなおさら、ユタさんに聞いておく必要があると思います。通常、17本は何度も行う線香の本数ではないので・・・。聞くためにユタさんをお願いしていると思うので、チャンスを見て聞いてみることをお勧めします。

          ヒヌカンの場所ですが、「コンロの後ろ側」ではない、ということですが、「コンロの奥」ということですか?コンロの後ろ側というとコンロに向いて、背中の方向、ともとれるので。
          ヒヌカンの位置はキッチンの位置にも大きく影響してくるので(とくに賃貸であれば選べないので)、方向というよりはどこにおくか、でアドバイスすることが多いです。
          コンロに体を向けて、奥側におけるのであれば、そこが一番ベスト。
          おけないのであれば、左側や右側に棚を設置しておく場合もありますし、背中を向けた側は私たちはあまりお勧めしないのでどうしようもない場合のみ、そこに設置します。
          これもユタさんに考えがあってのことなので、ユタさんに聞いてみるほうがいいと思います。
          私たちはユタさんをいれているわけではないので、ユタさんを入れている方であれば、その方にお伺いするのが一番だと思います。
          ご自身が納得してユタさんにお願いしていないと、お願いしている意味がないと思っているので・・・。
          私たちはユタさんにお願いしてもきっと、これでいいの?なんでこうなの?と疑問と不安になってしまうので、自分たちで調べて、意味を考えて、答えを出すことで迷いや不安や疑問をなくす方法をとっていますので少し言葉がきつくなりますが、まずはユタさんの考えを知ることが必要だと思います。
          ヒヌカンごとは心を落ち着かせて、心を込めてやることが一番だと思います。

          • 國仲徳代 より:

            ありがとうございます。
            位置は、まるっきりコンロとは違うところにあります。でも、位置的には、方角をユタさんがとっての事なのでその点は、いいのかと思っています。わかりずらい事ばかりで。後ひとついいでしょうか、香は15本にしましたが、もし17本の香を作るときは、香はどのような組み合わせですか、私は、6本を半分の3本に割その三本を5組と更に6本を2本づつに割そのうちの1本を組み合わせてます。3本5組と2本1組です。
            いろいろ探しましたが、合計本数しか記載がなくて。いろいろすいませんがよろしくお願いします。

          • 管理者 より:

            私たちが17本ウコーをするときには6本(ヒトヒラ)を2つと3本ウコー(6本を半分にしたもの)と2本ウコーの合計17本ウコーです。
            國仲さんの場合は、ユタさんからの指示ということなので、これはそのユタさんにしか、理由、意味はわからないと思います。
            ユタさんによっても認識は様々なので。
            私たちの感覚では、しっかり意味がわかっていないまま17本ウコーをすることはちょっと怖いかな、という感覚なので(解き御願なので、何を解くのか、不足であれば何の不足なのか等)、私たちはそこをしっかり理解して手を合わせたいので普段の線香の本数じゃない場合は必ず聞くようにしています。少しでも参考になれば。

  4. 國仲徳代 より:

    本当にたすかりました。ありがとうございました。

    • 管理者 より:

      また何かあればご連絡ください。
      コメントありがとうございました!

  5. 知念 より:

    はじめまして。
    写真付きでとてもわかりやすくて勉強になります!
    初めてヒヌカンを置こうと思うのですが、ヒヌカンへの挨拶など声掛けの仕方や置き方を教えていただけると嬉しいです。

    • 沖縄-仏壇事ドットコム より:

      知念さん
      こんにちは。はじめまして。
      4月にコメントをいただいていたのにこちらのチェックミスでご返信が遅くなりました・・・。
      お褒めの言葉ありがとうございます。
      また、初めてヒヌカンを置くということですが、ヒヌカンは知念さんの環境(嫁いだ嫁の立場?長男?次男?など)によっておくべきものかどうかはもちろん、ヒヌカンの仕立て方がかわってきます。
      声かけの仕方というのは1日や15日ではなく仕立てる(つまり初めておく)ときでしょうか?
      ご返信いただき次第、やり方をまとめてみます!
      よろしくお願いします。

      • 仲本 より:

        1日15日に使ったご飯🍚は線香消えた後どうしますか?

        • 沖縄-仏壇事ドットコム より:

          コメントありがとうございます。
          1日15日にお供えしたご飯、つまりうぶくはおいしくいただきます。
          すぐに食べないなら、ラップして冷蔵庫や冷凍庫に入れてあとで食べます。

  6. […] 旧暦1日でもあるので、できるだけ午前中にヒヌカンのチャーギ、お水、お酒、塩、米を新しいものにします。その際、お水は朝一番に取り分けた若水から入れるのを忘れずに。 旧暦1日にいつもお供えするうぶくも今日はお正月なので赤うぶくで。 その他にウカリーと呼ばれる赤・白・黄の紙を縦に長く3つ並べ、奥からうちゃぬく、炭昆布、みかんを並べます。このセットを3つ、ヒヌカン前にお供えします。 それから12本3本(合計15本)の3セットの線香をお供えして、旧正月を無事に迎えられたお礼も含め、いつものグイスをとなえます。 いつもの旧暦1日15日の拝み方はこちらを参考にしてください […]

  7. ミィー より:

    分かりやすくてとても助かりました。昇天されたヒヌ神様の迎え入れのやり方がはっきり分からないので教えて欲しいです。

    • 沖縄-仏壇事ドットコム より:

      コメントありがとうございます。
      https://butudangoto.com/?p=579
      ブログでは上記になります。

      YouTubeのほうでいくつか解説した動画をつくってありますのでそちらで詳しいやり方は確認できると思います^^

      ●旧暦1月4日 新2022年2月4日 火の神のお迎え(ヒヌカンウンケー)

      ▼【行事ごと】旧暦1月4日ヒヌカンウンケーの予習(準備物・流れ)
      https://youtu.be/evqS2VZvn3c

      ▼【行事ごと】旧暦1月4日ヒヌカンウンケーを当日撮影しました!
      https://youtu.be/Zh6TZuX71QM

      ▼【行事ごと】今日はヒヌカンウンケー。やるのは午前中!
      https://youtu.be/lpv7j62dMKw

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