清明祭(シーミー・しーみー・せいめいさい)

清明祭とは二十四節気の五番目の「清明」に行われる中国から伝わった祖先祭祀の1つです。

琉球の時代、1728年には中国由来の祖先祭祀が琉球王国の久米村(くにんだ)では一門で清明祭を行うことと決めたという記述がある。その後1768年以降に王族や士族を中心に行われていたものが次第に庶民一般にも浸透して広がったと言われている。ただし、沖縄本島北部の一部、宮古、八重山などでは十六日祭(旧暦1月16日の祖先祭祀)が行われ、清明祭はそれほど普及しておらず、沖縄本島からの寄留者や一部の士族だけで行われており、必ずしも、全県的に行われている行事ではないのも現状。

清明祭の時期になると、まずは門中の始祖などのお墓で行われる御清明(ウシーミー)や神御清明(カミウシーミー)が行われ、それからその下の方が眠るお墓で清明(シーミー)が行われます。
家庭によっても若干違いますが、1日に一番上の始祖のお墓から、徐々に下っていき、5〜6箇所のお墓でシーミーを行う家庭や、2度にわけて、始祖のお墓、自分たちのお墓と別日にシーミーをやるやり方など様々です。
共通していることは「まずは始祖のお墓からシーミーをする」ということです。

まずは、門中のヒヌカンにシーミーをすることを報告します。

線香を12本と3本の3セットを立てて、
・自宅の住所
・旧暦と新暦
・家の主の父の名前、干支、母の名前、干支
・家の主の続柄(長男など)、名前、干支
・妻の父の名前、干支、母の名前、干支
・妻の続柄(長女など)、名前、干支
(子供がいる場合)
・父の名前、干支、母の名前、干支
・子の続柄(長女、次女など)、名前、干支
(複数いる場合は上記を繰り返す)
・健康であることの感謝、願いごとへの報告など
・今日がシーミーであること
・今後の健康祈願や願いごとなど
・御礼 をお伝えしてご挨拶をします。

お墓に到着したらまずはヒジャイガミにご挨拶をします。

ヒジャイ(左)のカミ(神)という意味で「ヒジャイガミ」です。
「墓地(お墓)を守る土地の神様」とされています。お墓に向かって右側(お墓の中から見ると左側)に「ヒジャイガミ」がいると言われています。

地域や家庭によっても若干の差はありますが、清明祭や七夕でお墓掃除をする前や清明祭をスタートする前などにはまず、ヒジャイガミに3本(地域や家庭によっては12本のところもあります)の線香に火をつけて、いつもお墓を守ってもらっているお礼と、今日がシーミーである報告を行います。

お墓で何かをする前にはまずはお墓を守っている土地の神様にご挨拶をしてから、というのがその理由です。
例えば、「いつもお墓を守っていただいてありがとうございます。今日はシーミーなので親戚一門でシーミーをします」などです。

一番上の写真は 門中のお墓で行われたシーミーの様子です。

御供物は
・重箱チュクン(割り箸2膳)
・果物2皿(バナナ5本、りんご1つ、みかん3つを1皿とする)
・お菓子2皿(5個、7個、9個など奇数を1皿とする)
・その他作ってきたご馳走
をお供えしています。果物やお菓子を入れる白く丸いお皿も準備しましょう。

もちろん、
・花器
・お茶
・お水
・お酒
もすべて新しいものに変えて準備します。

その他には
・ウチカビ
・ヒラウコー
・シルカビ
を用意します。

また、集まってきた親戚の方へお配りする
・飲み物
・ご馳走を配る際のお皿や弁当パック ・輪ゴム
・割り箸
・ご自宅にご馳走や果物を持っていくためのビニール袋
なども準備するほうがいいでしょう。

それから御供物を墓の前にお供えして、ウチカビを3組、積んでその上にシルカビ、線香12本と3本をおきます。

これを1セットとして、3セットを墓の前にお供えします。重箱、果物、お菓子、ご馳走の上にウチカビを1組置いていきます。

それから門中の代表が線香12本をたてて、シーミーであることの報告をして、手を合わせます。

それから再度、門中の代表個人の線香として3本と持ってきたうちかび1セットをお供えします。
うちかびは本家は5枚を1セットとし、分家は3枚を1セットとする家もあります。これは「本家をたてる」という意味でそうされていると言われています。
しかしながら、すべてを5枚1セットとする家などもあり、様々です。

シーミーに来た方全員、線香3本とウチカビを順番にお供えします。
この順番は本来であれば、長男、長男の嫁、長男の子供達、次男、次男の嫁・・・など本家が終わったら本家に近いほうから手を合わせるほうがいいとされています。

これも本家や長男をたてることで、子孫繁栄という意味を持ちます。

全員が線香を立て終わったら、再度、全員で手を合わせます。線香が半分以上燃えたら、「御供物をおさげします」と手を合わせてウサンデーします。重箱やご馳走を分けていただきながら談笑します。お墓で、こうやって子孫が多く集まり、ゆっくり食事をすることで、先祖の供養になり、そして、徳をいただくことにもなります。

食事が終わったら、お供えしておいたウチカビをお墓の右側で燃やし、それが終わったら片付けてシーミーは終了です。お供えした果物などはみんなで分けて持って帰ります。

清明祭 シーミー
清明祭 シーミー

上記は親世代が眠る墓、つまり自分に一番近い方のお墓で行われるシーミーです。

こちらもヒヌカンへのご挨拶、御供物や準備するもの、手順は御清明(ウシーミー)や神御清明(カミウシーミー)とすべて同じです。
ただし、写真では果物が1皿、お菓子が1皿となっており、本来2皿ずつのものが簡略化されています。

近年ではお供えものだけをして、墓で食事をせずに帰るという簡素化した家庭も増えてきていますが、「お供えすること」だけが清明の意味ではなく、生きている人たちの交流の場でもあることを忘れてはいけません。

「お墓参りも人と人の間を空けて」 沖縄の「シーミー」に玉城知事、新型コロナ対策で

玉城デニー知事は27日の定例記者会見で、県内で新型コロナウイルス感染症がまん延している状況ではないとの認識を示し、現時点では県主催イベントを中止する必要はないとの認識を示した。親族が集まる先祖供養のシーミー(清明祭)について「屋外だが、飛沫が届かないようできるだけ隣の人との距離を空けて、みんなでウートートーしてほしい」と呼び掛けた。

2020年3月27日沖縄タイムスプラス https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/552444?fbclid=IwAR0p6oCEnQ09QZQo7ryxv-9Lf_XqIEEL9xV895K_3ywFYwcFUuGQnL_Cqo4

今年2020年は、4月4日〜4月18日の間が清明祭ですが、新型コロナウイルスの影響で、シーミーも自粛したほうがいいのではないか!?という相談も多くあります。

基本的には屋外で行われるものであり、隣との距離もあけられることが多いので、できる準備(除菌シートや料理をわける際のマスクや手袋など)はしっかりとやって、対策をし、みなさんに気持ちよくシーミーを迎えていただきたいな、と思っています。

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