沖縄の位牌の基本

先日、沖縄の仏壇の基本のお話をしました。
仏壇は日本の仏教からきているものでした。

その仏壇の一番上に祀る「位牌」ですが、この先祖の位牌は中国の儒教から伝来したものです。

「位牌」は方言ではイフェー、イへー、トートーメーとも言い、宮古島ではイパイとも呼ばれています。
また、位牌を祀ってある仏壇を指す意味で、仏壇全体のことを「トートーメー」と表現する方もいらっしゃいます。

それではいつから沖縄で祀られるようになったのか、という部分ですが、王家では16世紀ごろから位牌を祀っていたという記述があり、首里・那覇の氏族たちには17世紀ごろに広まっていきました。
18〜19世紀ごろにやっと、農村でも位牌を祀るようになりました。
遅い地域では戦後から、位牌を祀ったという家もあるとのことで、位牌の歴史としては、もともと沖縄にあったものではなく、外から持ち込まれた文化が沖縄独自の発展を遂げて今に至っています。

また、位牌には様々なことが情報として書かれています。
表には戒名、または氏名が書かれていることが多いです。
裏には氏名や亡くなった日(旧暦で書かれていることもあり)、何歳で亡くなったか(数えの年齢で書かれていることもあり)などが書かれています。
時には、誰の長男、誰の長女、など親の名前が書かれていることもあります。
これは位牌に入っている方がわからなくなってしまったときにも重要な情報として重宝がられていますのでぜひ、チェックしてみてください。

あとは、位牌は触ってもいいの?と聞かれることがありますが、手を合わせて断りを入れてから、位牌を大切におろして、裏書きなども見るといいと思います。
ホコリが溜まりやすいので、ぜひ、定期的に乾いた布やティッシュなどで優しく拭き取って手入れするのもお忘れなく。

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