仏壇の香炉の話

沖縄の仏壇の香炉はいろいろな種類がありますが、一般的なのが青い香炉。
仏具屋さんでもこの香炉が一番多く販売されていますね。
大きさもいろいろですが、仏壇の香炉は大きいほうがいいというのが昔からの言い伝えです。
その理由は、「香炉が大きいということはたくさん線香がたてられるということ。たくさん線香がたつということは、子孫が反映し、子や孫がたくさん広がっているということ。」と説明されました。
納得ですね。
位牌はその反対で小さいほうがよいということです。
その理由は、「位牌が大きいと入ってくるのを待っていることになるから位牌は小さいほうがいい。」という考え方がもとになっているようです。
こういう1つ1つのエピソードや理由がわかると記憶に残りますよね。
さて、話は香炉にもどりますが、沖縄の一般的な香炉には模様がついており、足が1本のところが前になるように置くのが一般的です。
香炉によっては前足が2本になりますが、これは模様を見て、判断するのが一番だと思います。
買ったばかりの香炉は線香をたくさんたてると、中の温度があがり、ぱきっという乾いた音とともにヒビが入ってしまうことがあります。
これを防ぐには、購入してきたときに、一手間かける必要があります。

●香炉の下準備●
(1)香炉が入るくらいの鍋を用意します
(2)香炉が浸かるほどの水をたっぷりいれて、塩をひとつまみいれて、火にかけます
(3)沸騰したら火をとめて、沸騰したお湯が冷めるまで放置しておきます
(4)お湯が冷めたら香炉を取り出し、新聞紙などの上に逆さにしておいて、よく乾かします
(5)乾いたら、灰を入れて香炉として使います

これ、実は仏具屋さんでもほとんど教えてくれなくて知らない方は何度も香炉をダメにしてしまうそうです。
香炉も安い買い物ではないので、こうやって事前の一手間は必要ですね。
よく、香炉が割れたりすると、何か悪いことが起こるのでは、あの世からのメッセージでは、と心配する方もいますが、それがたとえあの世からの不足だったとしても、香炉にヒビがはいることで補えるのであれば、それはそれでヨシと考えるほうが前向きですね。

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