二男、三男はヒヌカン持たないでもいい?

昔は「所帯を持ったら」「家を建てたら」という節目の際に「ヒヌカン」を仕立てるというのを聞いたことがある方も多いと思います。

現代では二男、三男だからヒヌカンは持たなくていいのでは?という声もよく聞きます。

結論から言うと

「二男、三男もヒヌカンは持ちます」

ここで重要なのが、ヒヌカンを持つ「時期」だと考えています。

「所帯を持ったら」という基準だと、独身の人はずっと持たなくてもいいということになります。

「家を建てたら」という基準だと、賃貸の人はずっと持たなくていいということになります。

それでは「いつ」持てばいいのか。

本来は、その男子が独立して分家した際に、となっています。
独身であっても、20歳を過ぎれば「独立」となるのではないかと考えるので、20歳以上で実家から出たら、というタイミングの捉え方をしています。
でも実際には、高校卒業後、県外の大学に行くために一人暮らしをしている子もいます。
そうすると20歳になったら持たせるのか?となると現実的に難しい部分がありますよね。

そこで、わかりやすく言うと「免除期間」があります。

例えば先のように、学校に行くために独立はしているが、まだ結婚もしていないのでその際はヒヌカンを持つ期間を「免除」と考えてもOKです。

もう1つのパターンは、まだその子が仏壇を持っていない場合です。
二男、三男は自分の父の兄弟に子供がいない場合、女子しかいない場合に仏壇の養子に入りますが、その際には養子に入る先のヒヌカンを引き継ぐので、自分で仕立てる必要はありません。
また、養子に入る必要がない場合は、そこ子が亡くなるまで仏壇を持たないことになりますので、持たなくてもいいという考えかたもあります(つまり自分が亡くなった際に引き継ぐ人が仏壇とともにヒヌカンを仕立てるということになります)

おおよそがこの2つのパターンです。
では、免除期間はいつまで??という質問を受けることもありますが、独身の場合でも遅くても40歳くらいまでにはヒヌカンを持っていたいものです。

というのも年齢を重ねてから急にヒヌカンを持つと、1年間、ヒヌカンにお供えするもの、拝みの方法などがほとんど分からないままになると思います。

いろいろな行事で、やり方、流れなどを理解するには1年ではほとんど理解できないままだと思います。
それを考えるとあまり遅すぎると聞ける人がいなくなってしまって悩んでしまうというパターンが多いです。

「子供が苦労しないようになるべく遅く、ヒヌカンや仏壇を継承したい」

というご相談をいただくこともありますが、やる苦しさ、よりも、わからない苦しさ、のほうが大変だと個人的には感じています。
わからないことを自分で調べてやっていかなければいけないのは大きな負担になりうるのではないでしょうか。

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